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投資の基礎知識 ~弱気相場を知っていますか?~

こんにちは!
GWも後半戦ですが、今年は、久しぶりの盛り上がりですね!
コロナ対策(し過ぎも良くない)やお怪我、交通事故にお気をつけください!


前回、知らないうちに世界株式市場が下落し始めているとお伝えしましたが、下落が20%を超えると、
【弱気相場】とみなされます。

この【弱気相場】について、知っている人と、知らない人では、投資成果に大きな差が出ます。
特に、日本人は、この弱気相場で投資をリタイアしてしまい、大きな利益を上げられない人が多いようです。

投資の成果を最大限にするためにも、この弱気相場を知っておいてもいいと思います。
是非、最後までご一読ください!




結論

3つの弱気相場を知ることで、現状のマーケットの動きを把握することができます。

今はどんな相場なのか?
一時的なのか?長期的なのか?
原因はなんなのか?

これらを理解することで、安心して投資に向き合うことができます。

また、既に資産がある方は、その状況における投資対象を選別することができます。


いずれにしても、弱気相場だからと言って、投資をやめるのではなく、投資戦略を最適化、逆に利益を狙っていきましょう!

では、3つの弱気相場についてみていきましょう。


弱気相場とは

弱気相場とは、株式市場などの下落が継続的に続いていて、当面の間上昇が見通せないような相場環境を意味します。

投資家が株式市場などの先行きに対して悲観的な見方を強めている時に弱気相場となる可能性が高まります。
弱気相場はベアマーケットとも呼ばれます。


弱気相場の定義

弱気相場の定義は、明確に決まっているわけではありませんが、投資家の間では直近の高値から20%株価が下落した場合には弱気相場入りという考えられています。

また、2か月間で20%下落すると弱気相場入りだという考え方もあります。

直近の高値から20%下落という考え方は、株価がピークアウトし、今後もしばらく下落基調が続くというやや長めの弱い相場を想定している傾向があるのに対して、2か月で20%という考え方は単に悪材料やイベントで急落した状態を指していてその後も弱い相場が続くことまでは意味していないこともあります。

実際の相場の動きでも、下落率が20%以内で収まると弱気相場入りが回避されたとみなされて、株価などは反発することがあります。

20%以上下落するかどうかは市場で常にで注目されています。


弱気相場の原因

弱気相場の原因は、投資家の間で株式市場の先行きに対して悲観的な見方が広がることです。

企業業績の悪化が止まらないような状況、世界同時不況のような状況では弱気相場入りする可能性が高まります。

また、主要国における金融危機の発生も世界的な金融危機へと発展する可能性があり、弱気相場入りの原因となる可能性があります。

金融引き締め(利上げ)も弱気相場入りの引き金となることがあります。利上げによって経済活動が停滞し、企業収益が悪化する可能性があるためです。


3つの弱気相場

弱気相場には、
①構造的な弱気相場

②循環的な弱気相場

③イベント由来の弱気相場

の3つがあり、それぞれ異なった性質を持っています。


①構造的な弱気相場

構造的な弱気相場は、金融バブルや構造的な不均衡が原因です。

例えば、2000年のドットコム・バブル(1990年代前期から2000年代初期にかけてIT関連企業の銘柄が異常な高値になったバブル)や2008年の金融危機(リーマン・ショックなどによって連鎖的に起きた金融危機)などが挙げられます。

実は、3つの弱気相場で1番避けたいのはこれなのです。

なぜなら、下落が大きく、回復までに長い時間がかかる傾向にあるからです。

この相場の場合、平均3年半続き、市場は57%前後下落します。



②循環的な弱気相場

循環的弱気相場は、金利上昇、差し迫った景気後退、減益の影響によって始まります。

これは景気循環の一部と言えます。

株価は、平均27か月にわたり31%ほど下落します。


③イベント由来の弱気相場

イベント由来の弱気相場は、1973年のオイルショックや新型コロナウイルス感染症のパンデミック、そしてロシアのウクライナ侵攻のような外的な要因によって引き起こされます。

このような外的要因は通常、国内不況には繋がらない傾向があります。

最大の特徴は、他のものと比べて、とても短命で終わりがちなところです。

株価は、平均9か月間で29%程度の下落にとどまる傾向があります。しかも、わずか15か月前後で完全に回復する場合がほとんどです。

しかし、時々「構造的な弱気相場」のレベルにまで落ち込むこともあります。

イベント由来の弱気相場は、構造的または循環的な弱気相場と比較すると回復までにかかる期間がかなり短いのです。

つまり、1番管理しやすい弱気相場と言えるでしょう。



現在の相場(2022年5月4日現在)

現在、アメリカのNASDAQ総合指数は、直近の高値から20%以上の下落となっております。

これは、もしかすると、【弱気相場入り】のサインかもしれません。

そして、この弱気相場が3つの弱気相場のどれに当たるかというと
②循環的な弱気相場と③イベント由来の弱気相場に当てはまる可能性が高いです。

原因は、③イベント由来の弱気相場から②循環的な弱気相場を合体させたことかと思います。
コロナでの需要減少から、コロナ回復後の需要拡大による、原油高と物価高により、金利引き上げ気運の高まり。
加えて、ロシアのウクライナ侵攻によって、原油高、資源高、物価高により、金利引き上げの加速予測。
これらによって、弱気相場へ突入するのではないかと思います。

また、それに加えて①構造的な弱気相場の可能性も否定できません。
それは、4月後半に四半期決算を迎えたアメリカ企業の株価が軒並み下落しているからです。
特にFacebook(meta)の下げ幅は、直近高値から50%以上下落の局面もありました。
これは、2020年から2021年末までにかけて、急上昇(買われすぎた)した株価の調整も含まれているのではないでしょうか。

2000年のドットコムバブルのように、テック系の株式が買われすぎているとの見方もできます。


また、弱気相場入りが確定ではありませんが、今後の動向に注意しておく必要がありそうです。


それでも投資で成果を出すために

ネガティブなニュースが多い、昨今ですが、
それでも投資で成果を出すために、私たちができることはあるでしょうか?

ポートフォリオの見直しやアセットクラスの変更も手段ですが、
一番有効なのは、【積立投資】です。

相場の下落局面は、
いつ下落が落ち着くのか?
いつが底(ボトム)なのか?
回復までの時間はどれぐらいか?
ということを知りたがります。

過去の歴史から学ぶこともできますが、完全に予想を的中することはできません。

いつ訪れるかわからないその日に備えて、【積立投資】でコツコツと一定額を買い続けることができれば、リスクを抑えることができるかもしれません。


その背中を押してくれるデータを一つ紹介します。

日本の主要な指標の日経平均のデータです。
バブル崩壊前の1989年の日経平均は約35,000円でした。
バブル崩壊後、30年以上経った今も、最高値を更新できずにいます。
もし、日経平均が35,000円の時に一括投資をしていると現在の評価額は-24%です。
もし、1989年から積み立て投資をしていたら、現在の評価額は+92%です。
これほどまでに、長期間景気が後退していた日本でも、積み立て投資を実践することで大きな成果をだすことができます。

ちなみに、アメリカの指標のS&P500は頻繁に最高値を更新しています。

これは、かなり心強いデータです。
現状の相場が弱気相場だったとしても、悲観的にならずに【積立投資】を続けていきましょう!


そして、投資を始める前には、必ず【目的】を定め、【いつ・なんのために・いくら必要か】を明確にした上での投資戦略を考えていきましょう!

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