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みんなの疑問 ~投資をするタイミング~

こんにちは!




今回は、新シリーズを開始します!
「みんなの疑問」シリーズです!

私の身近な人やお問い合わせいただいた疑問の中から、特に多かった疑問について解説する
シリーズを始めたいと思います。

是非、お気軽に「金融に対する疑問」をぶつけてきてください!


そして、初回の「みんなの疑問」は【投資をするタイミング】についてです。

今回、身近な人の疑問で上がったのは、
「ウクライナ情勢が不安だけど、どうしたらいい?」
「円安が進んでいるけど、なにに投資したらいい?」
「アメリカの利上げで景気が悪くなりそうだけど、どうしたらいい?」
と言うお声がありました。

これにお答えするために、株式投資のバイブルとも言われている
【敗者のゲーム】という書籍を参考にしながら、解説していきたいと思います。




結論

投資をするベストのタイミングは誰にも読めません。

読めないからこそ、常に【市場に参加し続ける】ということが大事です。
この書籍のなかでは、
「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない」
と書いてあります。

「ウクライナ情勢のような地政学リスクがある場合」
「円安のようにお得に海外投資ができない場合」
「景気後退しそうな場合」
も常に市場に参加しておいてよいかと思います。
ただし、一括投資やすでに数千万円の資産がある場合は、防御の資産配分も必要です。

資産形成途中の多くの方は、この稲妻が輝く瞬間を見逃さないために、どんなときでも市場に参加していきましょう!


ここから詳しく解説していきます。


稲妻が輝く瞬間

「稲妻が輝く瞬間」とは、最大の上げ相場に居合わせる「機会」のことを指しています。

書籍からの引用では、


”S&P500指数のデータを使って過去75年間という長期間分析した結果を見ると、この間の株式リターンの大部分は、上昇率のベスト60ヵ月間(900ヵ月という長期間のわずか7%だが)に達成されているという。

もし私たちに、これがどの月かを見分けることができれば、その利益ははかり知れない。

しかし、それはまったく不可能なのだ。私たちが知りうるのは次のような、単純で、貴重な事実である。

すなわち、もし私たちがこのベストの上昇月を逃したら、まるまる二世代という長期間にわたって蓄積される利益のほとんどを失ってしまうということだ。”  引用:敗者のゲーム


と書いてあります。
株式によるリターンの多くは、一部の上昇相場で生み出されており、その一部の上昇相場を「稲妻」と呼びます。

自然界で稲妻が輝く瞬間を当てることができないように、株式の世界でも「その瞬間」を当てることはできません。
常に市場へ参加していることが大事だということです。


ベストの何日かを逃した場合のリターンへの影響

「稲妻が輝く瞬間」を逃してしまうと、株式投資で得られるリターンは大幅に減少します。

ここでは、アメリカの主要指数の「S&P500」で、稲妻が輝く瞬間を逃した場合のリターンの差についてみていきましょう。

1980年から2008年までの28年の投資期間で、
S&P500指数は平均利回り【11.1%】という素晴らしい成果を出しました。
しかし、この間のベスト10日を逃し場場合のリターンは【8.6%】となり
ベストな20日を逃した場合のリターンは【6.9%】となり
ベストな30日を逃した場合のリターンは【5.5%】となってしまいました。

ベストの期間を逃すことで、平均利回りで、2.5%から5.6%もの差になってしまいました。

「たったそれだけ?」と感じる方もいるかもしれませんが、長期投資でのこの差は絶大です。

100万円一括投資をした場合のリターン差

もし、100万円を上記のように28年間運用した場合、どれだけの差が生まれるかみてみましょう。

100万円を年利11.1%で28年間運用した場合 ➩ 19,054,256円

100万円を年利8.6%で28年間運用した場合 ➩ 10,074,723円

100万円を年利6.9%で28年間運用した場合 ➩ 6,476,995円

100万円を年利5.5%で28年間運用した場合 ➩ 4,477,817円

となり、たった数%の差が、28年だと【4.2倍】の資産の差となりました。
もちろん、過去の話ですが、「稲妻が輝く瞬間」を逃してしまうことで、将来大きな差となってしまうことがわかります。

毎月1万万円を積立投資した場合のリターン差

毎月1万円を積立投資した場合は、28年間で336万円の投資元本になります。

毎月1万円を年利11.1%で28年間積立投資した場合 ➩ 21,684,635円

毎月1万円を年利8.6%で28年間積立投資した場合 ➩ 13,751,378円

毎月1万円を年利6.9%で28年間積立投資した場合 ➩ 10,182,480円

毎月1万円を年利5.5%で28年間積立投資した場合 ➩ 8,005,323円

となり、たった数%の差が、28年だと【2.7倍】の資産の差となりました。

ただし、積立投資の場合は、【ドルコスト平均法】の効果もあり、上昇相場だけでなく、下落相場に居合わせることで、さらに大きなリターンを得ることもできる可能性があります。
(その逆も可能性としてはありますが)


個人投資家が失敗する原因(まとめ)

敗者のゲームの著者である、チャールズ・エリスさんは


”長期的に見て投資家が失敗する原因の一つは、激しい下げ相場に遭遇してパニックに陥り、上記のような最大の上げ相場に参加する機会を自ら放棄してしまうことだ。この教訓は明らかである。

投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わさなければならないということだ。

相場のタイミングに賭ける投資は間違っており、決して考えてはいけない。”  引用:敗者のゲーム


と言っています。
長期投資をしていると相場が、様々な要因で大暴落することは、あります。
直近だと、コロナショックやリーマンショック等がありましたが、株式市場はそれを乗り越えて、大きく成長してきました。
相場のタイミングを読まずに、常に市場に参加し続けることが、「敗者のゲーム」に参加しなことになるのではないかと思います。

特に、私たち資産形成層は、毎月コツコツと積み立て投資を続けながら、
20年後30年後に困らない資産形成を続けていきましょう!

どんな時も、市場から逃げないでください!

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